87:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:06:56 ID:dD2nKuVFd
ゆき「中学校くらいのときだよね?最後に話したの!」

1「ハ、ハヒ」

ゆき「俺、中学校に入ってから、色々頑張ったんだよw運動とかも始めたし、勉強も頑張ったしw」

1「ソ、ソデシュカ」

ゆき「いやー懐かしいなー、そういえば1ちゃんは部活何やってるの?」

1「ビ、ビジュツ」

ゆき「ええええ、すっげぇええ!絵、見せて!描いて描いて!」

1「」

正直、苦手なノリでしたww

http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1403334792/
88:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:07:23 ID:dD2nKuVFd
ゆきの奴は、バスケという青春スポーツを通して立派なリア充へとメガ進化していましたw

ゆきからの口撃をコミュ障な返事でボソボソと返していると、何時の間にか夜に。

その日は、ここで夕ご飯をご馳走になりました。

帰るとき、ゆきが送ってくれました。

かえるや、虫の音が懐かしかった。暗いあぜ道を二人で並んで歩きました。

89:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:07:50 ID:dD2nKuVFd
おばちゃん家に帰ると、おばちゃんがスイカを用意していて、ゆきを家に引きずり込みました。

二人でテレビを見ながらスイカを食べていると、ゆきが「部屋を見たい」と言い出しました。

別に断る理由もないか…。と思い、案内すると、何故かゆきは「すげーw」を連発していました。

今思えば、緊張してぶっきらぼうになっていた私を、解そうとしていてくれたのかもw

ゆきは一通り机やポスターなんかを見た後、本棚に目をつけました。

90:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:08:38 ID:dD2nKuVFd
ゆき「あ、これ俺も好きな漫画だー」

ゆき「1ってこんな難しい小説も読むんだーすげー」

勝手に漁っていくゆき。

その手が、ファッション雑誌の前で止まりました。

すると、今まで口を挟む隙もなく話していた声が、ぴたりと止みました。

ゆきはおもむろに一冊雑誌を抜き、興味深そうにしげしげと見つめました。

91:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:09:21 ID:dD2nKuVFd
ゆきはしばらく雑誌を読んで

ゆき「…すげー、都会の子ってこんな派手な格好してるんだねw」

1「いやいや、ここの女の子もこんな感じじゃないかな…」

ゆき「いやー、多分違うと思うw町には、こんな子いっぱいいる?」

1「うん。皆引くほどおしゃれ」

92:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:09:46 ID:dD2nKuVFd
1「うん。皆引くほどおしゃれ」

ゆき「…1も、こんな格好する?」

ゆきが見せてきたのは、花柄やピンク、レースといったいかにも女の子っぽい服のページ。

1「まあ、ここまで派手じゃないけど…」

ゆき「へー。すげー」

な  に  が  ?  馬鹿にしてるのか?

93:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:10:15 ID:dD2nKuVFd
少しイラっとしていると、ゆきは本棚の前に座り込んで、本格的に読みふけりはじめました。

20分くらい、私をほったらかしにして、ゆきは雑誌を読み続けました。

その横顔は、どことなく嬉しそうな、楽しそうなかんじがしました。

雰囲気に圧倒されて、何も言えないでいると、おばちゃんから声をかけられました。

ゆきは、ビクっとして、慌てて本棚に雑誌を戻しました。

94:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:10:37 ID:dD2nKuVFd
1「可愛い子でもいたの?w」

少し冗談めかして聞くと、ゆきは何故か眉間に皺を寄せ、「うーん?」と言っていました。

結局、ゆきはそのまま、そそくさと帰ってしまいました。

95:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:11:02 ID:CZtLpogHl
やべぇよ
興奮するよ

97:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:19:16 ID:Jqbr5pjM5
wktk

98:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:24:06 ID:dD2nKuVFd
それから暫く、平和な田舎の時間が過ぎていきました。

ゆきは朝から昼は部活に行き、昼ご飯のころには帰ってきました。

昔みたいに一緒にご飯を食べ、漫画なんかを読んだりしていくうちに、緊張も解けていきました。

ゆきは驚くほど頭がよく、勉強なんかも見てもらいました。

男の子とこんな夏休みを過ごしたことはなかったので、毎日が新鮮でしたw

99:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:24:41 ID:dD2nKuVFd
そんなある日、私はお婆ちゃんの提案で、ゆきの部活風景を冷やかしに行きました。

体育館の外から、ちらっとゆきを見てみると、彼は少し細い体を揺らしながら、一生懸命プレーしていました。

もう、なんというか、かなり格好よかったw

悔しいですが、喪女は簡単に乙女心にwwww

しかし、あれです。ゆきは格好よく、頭もよく、人当たりも良い。

どうせライバルなんて山のようにいるのだろうと思うと、なんか、恋に落ちる寸前で自制がかかりました。

101:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:38:19 ID:dD2nKuVFd
ゆきに対して、どうにも煮え切らない思いを抱えたまま、日々は過ぎていきました。

ある日、割と近くで夏祭りがあるのだとおばちゃんが言ってきました。

おば「ゆき君と二人で行ってこんねwwwww」

1「」

おば「浴衣貸してあげるからwwwww」

君のように、勘のいいおばちゃんは嫌いだよ…。

102:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:38:39 ID:dD2nKuVFd
そわそわしつつ、ゆきに話題を振ってみました。

1「あのさー」

ゆき「んー?」

1「××で夏祭りあるみたい」

ゆき「あー、知ってるよ。行こうか」

1「」

wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

喪女、初めて男子に夏祭りのお誘いを受けるwwwwwwwwww

103:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:39:04 ID:dD2nKuVFd
しかし、ここは冷静にと思い、さらりと

1「あ、じゃー行こう」

という全く可愛げのない言葉で返してしまいましたw

夏祭り当日、私は約束どおりおばちゃんに浴衣を借りました。

白地にピンクの花があるやつで、すごく綺麗で高そうでした。喪女にはモッタイネ。

おばちゃんは張り切って、似た生地の巾着も用意してくれました。

さらにさらに、どこで学んだのか、あのうなじが見える色っぽいお団子まで結ってくれましたw

おばちゃん、結婚してくれ…。

105:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:50:23 ID:dD2nKuVFd
ゆきの家に行くと、ゆきはあった瞬間、大きく目を見開きました。

恥ずかしくて恥ずかしくて、消えたかったw

ゆきはポカンとしたまま、じろじろと上から下まで見つめてきました。

1「いや、見すぎです」

ゆき「すげー、1ちゃんじゃないみたいww誰w」

1「…」

そりゃ、おばちゃんのお節介で人生初のお化粧までしてますし。

106:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:50:58 ID:dD2nKuVFd
ゆきは一通りすげー、を繰り返しました。いたたまれなくなって、さっさとバス停へ引張っていきました。

夏祭りの間、ゆきはちらちらと髪を見てきたり、下駄を見てきたり…。

まさか。

いやいやいや、まさかって何だwwww

107:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)20:51:16 ID:dD2nKuVFd
もう本当に、本当にチラっとだけ、ゆきは私に見とれているんじゃないかと勘違いしましたw

もう、死ぬほどドキドキしましたw柄にもなくww

ゆきにたこ焼きやら、カキ氷やら勧められても、全く喉を通らないほどでしたw

あああ、思い出しても恥ずかしいですw

108:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:06:30 ID:JcebeillP
うわぁ・・・青春

113:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:40:53 ID:dD2nKuVFd
そんなこんなで小規模のお祭りを堪能し、私とゆきは帰ってきました。

気になったのは、ゆきが、ずっと私を見ていること。

たまにゆきの方に顔を向けると、パッと顔をそらすのですが、視線は痛いほど刺さってきました。

ドギマギしながら、おばちゃんの家へ帰ろうとすると、ゆきが申し訳なさそうに言いました。

ゆき「なぁ、1ちゃんまだ時間大丈夫?」

114:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:41:23 ID:dD2nKuVFd
1「え、なんでw」

ゆき「いやぁ…。ちょっと家こない?」

1「何で?」

ゆき「いや…」

どうも歯切れが悪いゆき。確かに予定はないので、私はのこのこ付いていきました。

家にはお婆ちゃんがいましたし。

115:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:42:37 ID:dD2nKuVFd
ゆきは、自分の部屋に私を入れました。いきなり後ろに回って、ドアを閉め、カーテンも全部閉めました。

何だ、何だと焦っていると、ゆきはいきなり部屋の真ん中に正座しました。

1「え、どうしたw」

ゆき「…ちょっと大事な話ある」

ゆきは何時になく深刻な顔をして、唇を噛んでいました。

無言のまま、何分か経ちました。

116:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:43:01 ID:dD2nKuVFd
いきなりゆきが、立ち上がりました。思わず何かされるのか(すみません)と身構えましたが、

ゆきは私をスルーして、たんすへ。しばらくゴソゴソと中をかき混ぜて

ゆき「…1ちゃんさぁ、覚えてる?」

1「何を」

ゆき「引越しのときさぁ、俺、1ちゃんに服貰ったよね」

ゆきは恥ずかしそうに俯いたまま言いました。

117:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:43:44 ID:dD2nKuVFd
私はすぐ、ゆきにあげたスカートを思い出しました。

1「覚えてるよ。いらないからスカート押し付けたね」

ゆき「うん…」

1「だから何?」

ゆきの動きがぴたっと止まりました。それからゆっくり深呼吸を繰り返しました。

ゆきはおもむろに、たんすからビニール袋を出してきました。

小さなスカートでした。私が10歳の頃にはいていた、ゆきにあげたものでした。

1「まだ持ってたの?」

ゆきはぎこちなく頷きました。スカートは皺一つなく、綺麗なままでした。

119:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:46:43 ID:dD2nKuVFd
1「どうして、こんなもの大事にとってるの?」

ゆき「…」

ゆきは暫く黙っていました。いらいらして、少し強めに先を促すと

決心したように言いました。

「1ちゃん、その浴衣、俺に着せて」

はい?

121:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:51:53 ID:1EJKsCxdN
きたな遂に

面白い

122:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:57:34 ID:dD2nKuVFd
ゆきの話したことを要約すると

昔から、女の子の服に興味があった

私から貰ったスカートを一回はいてみたとき、その気持ちに気付いたんだそう。

1ちゃんの浴衣が綺麗で、我慢が出来なくなった。

一回で良いから俺もこういうのを着てみたい。

告白かと思っていた私涙目wwwww

もう呆然でした。

123:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:57:57 ID:dD2nKuVFd
1「え、女装趣味…?」

ゆき「そうなるね。でも、1ちゃんになら話せると思って」

1「…」

ゆき「ごめんね、引くよね」

1「いやいやいや」

確かに驚きはありました。しかし、嫌悪感はありませんでした。

むしろ、美形のゆきが浴衣を着たほうがいいような…。

124:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)21:58:21 ID:dD2nKuVFd
あまりにも衝撃的な告白で、私自身もぽーっとしてしまい、

1「…いや、別に。いいけど」

ゆき「まっじで!!!!?やったあああ」

1「明日、明日の夕方ならいいよ」

ゆき「うん!ありがとう1ちゃん!大好き!」

ゆきは見たこともないくらい、喜んでいました。

その姿がすごく無邪気で、不思議なくらい納得してしまいました。

「ゆきは、男の子だけど男の子じゃないんだなー」と

125:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)22:01:13 ID:NdKKQl66F
ガッカリなのかホッとしたのか

127:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)22:05:42 ID:dD2nKuVFd
次の日の夕方、うきうきしたゆきが家にやってきました。

窓から直接部屋にあがらせ、浴衣を広げて見せました。

ゆきは、溜息をついて、うっとりしていました。

1「着かた、分かる分けないよね?」

ゆき「うん、分からん…」

仕方がなく、服を脱いでもらって、私が着付けをしました。

恋に落ちかけた男のハダカでしたが、全くドキドキしなかったなw

128:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)22:06:09 ID:dD2nKuVFd
帯を結んで、姿見を持ってきてあげました。

ゆきは感動したように、言葉を詰まらせていました。何度も何度もくるくる回っていました。

しかし、いくら美形といえども、男にそのまま浴衣を着せたって、ただの「女物の浴衣を着たゆき」で何となく、脱力して笑ってしまいましたw

ゆきもそのことに気付いたようでしたが、化粧やら髪やらは注文してきませんでした。

まだ、少し抵抗感があったのかなー。

129:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)22:06:32 ID:dD2nKuVFd
1「ゆきは、心が女の子ってことなの?」

ゆき「いや、多分違う。別に、男が好きだとかはない」

ゆき「ただ、女の子の服が着たいだけなんだと思うw」

すっきりしたように、彼は笑っていました。

結局ゆきは自分の女装姿を一時間ほど堪能して、帰りました。

133:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)22:37:40 ID:ntGt7ocdS
女装趣味かよww
1とのラブコメ期待してた俺はやっぱり純粋な人間だったようだ・・・・

132:名無しさん@おーぷん2014/06/21(土)22:12:58 ID:Gr63SHRi3
なんかカワイイなー

PickUp!