俺はたまたま待ち合わせの時間つぶしに入って、こうして隅っこでパソコン叩いてるんだが。
レジの前は長蛇の列。ドトールのレジって混むんだよね。
列の最後の方なんて店から出ちゃってる。
今日も暑いしみんな不機嫌そうだ。
と、レジ前の大混雑がいきなりふたつに割れた。
もう「ざざざっ」って音がほんとに聞こえるくらいの勢いで、人垣がレジの前まで
まっぷたつに割れて道ができちゃったんだ。
レジの前は長蛇の列。ドトールのレジって混むんだよね。
列の最後の方なんて店から出ちゃってる。
今日も暑いしみんな不機嫌そうだ。
と、レジ前の大混雑がいきなりふたつに割れた。
もう「ざざざっ」って音がほんとに聞こえるくらいの勢いで、人垣がレジの前まで
まっぷたつに割れて道ができちゃったんだ。
俺は嫁を1年前に亡くしてる。享年38歳。
同い年の幼なじみだった嫁はそれはそれは可愛くて、ガキの頃からこいつと結婚してやる!
と思ってたんだよね。
外見も年を重ねるにつれてそれ相応にどんどん綺麗になっていった。
4歳~38歳までのツーショット写真がこれでもかってぐらいあって、
アルバムの数がどんどん増えてくる。でももうアルバムが増えることはない。
叔母はそんな長男をロでは愚痴るものの、いっさい叱らなかった。
叩きだせと言われても「でもかわいそう」
働かせろと言われても「無理したら長続きしないし」
寮つきの工場にぶち込めと言われても「あの子は温室育ちだから。病気になっちゃう」
とグダグダ。
叔父がけっこう稼ぎがあったのが災いして、ずっと家で飼育し続けてきた。
弟が彼女に振られて大学中退、定職につかず借金まみれになってた。
少し前に父が亡くなったので母と一緒に弟を連れ戻してメンタル系の病院に通わせ、
いろいろと駆けずり回った。
しかし借金を返してもまた借りて(今度は怪しい所)を繰り返し、
家の貯金も私の貯金も尽きてきた。
お金が無いと弟は自札未遂を繰り返したり、暴言を吐いたりと病状?がひどくなっていった。
母は「あんたはもう家を出なさい、良い人が居るんでしょ?こっちの事は忘れて、縁を切って幸せになりなさい。」と私を説得したが、母を見捨てることが出来なかった。
「プライバシーに関わる事(間取りなんかが分ってしまう)なので、
家が建つまでは基本的に全世帯カーテンを閉めていてくれますか?」
正面入り口にはオードブルが、そこを一辺としてテーブルがコの字に配置され、
寿司、サラダ、フルーツ、ケーキ、飲み物なんかが山のように積まれていた。
会議の性質上、我々スタッフ部門は昼が、営業&ディーラーは夜の部がメインとなる。
スタッフ部門が営業に巻き込まれると何かと厄介であることは事前に知っていたから、
俺はそそくさとメインのオードブルから世界の三大珍味をとり、人だかりから離れていた。
俺が高校の頃に「姉ちゃんが家出した」と両親から聞かされた。
両親の話によると、警察にも届けを出してちゃんと探したけど見つからない。
ただ拉致やら誘拐やらじゃなく、姉ちゃんの部屋に家出の手紙がちゃんとあったそうだ。
姉ちゃんは大学卒業と同時に俺ら家族の前から姿を消した。
喧嘩もよくしたけど姉ちゃんは姉ちゃんだし、俺はすげー悲しかった。
それから年は流れ、俺も社会人になり結婚もした。
大学は実家から遠い大学だったし、そこで就職も決め、
就職先で出会った彼女と結婚したこともあり、盆と正月くらいしか実家には帰らなかった。
俺は冷房が苦手なので扇風機と冷風機を全回転させて
なんとか夜を過ごしていたんだが、
数日後の夕方に仕事から帰ってきたら後ろから声をかけられた。
振り返ると警官二人と
アパートの上の階に住んでいる40代後半くらいのおばさんだった。
新郎新婦入場前にプロフィールビデオが流された。
タキシード姿の新郎のアップから始まり、
徐々にカメラが引いて
微笑み合い手に手を取るウェディングドレス姿の新婦…
じゃない。
誰だこの女性は?と思わず周りを窺った。
すると新婦の友人席で幾人か落涙するのを見た。