母親にも子供達にも暴力をふるい、小学生の頃は父が帰宅するたびに
怯えて心臓がバクバクした。妹はドアの音に怯えて毎日泣いた。
中学の頃、私はどんどん背が伸びてバスケに熱中していた。
ある夜、父が酔って帰宅し母に暴力を振るっていたので
「いい加減にしてよ」と言ったら、父は逆上し私に襲いかかってきた。
私は無言で父の腹にボディーブローを叩きこんだ。
バスケ部のキャプテンをやっていた私は、身長でも腕力でも父を凌駕していた。
父は「ううっ」と呻いてしゃがみこみ「…親に向かって」「ぶっ殺してやる」等、
弱々しく呻いていたが、私は「黙れクズ」と吐き捨てて、二階の自室に戻った。
その日以降、酔って暴れる父を抑え込むのは私の役目になった。
幸せを満喫していた。そこへ階下から妹の
「お姉ちゃん助けてー!お父さんが暴れてる」とSOSが。
父と戦っていたら、せっかくの麺が伸びてしまう。困った私は
カップラーメンを持ったまま階下へ。いったんラーメンを置いて
暴れる父と戦い、ねじ伏せた。頭の中はラーメンのことしかなかった。
だがその日に限って父はしぶとく抵抗し、母と妹に襲いかかろうとする。
私はラーメンを諦めきれず、暴れる父親に馬乗りになってラーメンを食べた。
母と妹は、それを見てヒステリーっぽく笑いだし、
「く、苦しい~ww」「カメラ持ってきて、カメラ!」などと騒いで、
「はい、チーズ!」と記念写真を撮られてしまった。
珍しい写真が出来上がり、私は父の日に「プレゼント」とその写真を渡した。
酔うと記憶がなくなる父は写真を見て度肝を抜かれたらしい。
「暴れる自分に馬乗りになってラーメンを食べる娘」の姿を見て初めて父は反省。
それ以来父はAAや断酒会に参加して、酒を飲まなくなり、我が家は平和になった。
定期入れに入れて持ち歩き「酒が飲みたい」「一杯だけなら…」と誘惑にかられた時
その写真を見ると「ダメだ、絶対飲まない」とすぐ落ち着くそうだ。
一方、私は荒んだ家庭生活や運動一色の学校生活の反動で、
お嬢様学校と呼ばれる大学に入り、外ではお嬢様ぶっていた。
夫の両親は未だに私を「いいとこのお嬢さん」と思っているらしい。
父の「お守り」を取り上げるわけにもいかないが、定期入れを落としたりして
いずれ人目に触れることになるだろうと思うと、気が気ではない。
GJ! カッコイイ。黒い過去じゃなくて武勇伝だな。
超GJ!
やっぱり、自分がなおそうと思わないかぎり無理なものだし。
黒い過去というより、いい話だ
>母と妹は、それを見てヒステリーっぽく笑いだし、
>「く、苦しい~ww」「カメラ持ってきて、カメラ!」などと騒いで、
>「はい、チーズ!」と記念写真を撮られてしまった。
ここらへん、すごい分かる。
あまりにもしんどい状況が続くと、ヒステリックな笑いが止まらなく
なることってあるよね。もう笑うしかない、みたいな。
写真は既に誰かの目に触れてると思うw
AAとか、ある意味暴露大会だから。
ジャッキーチェンを思い出した
なんという真っ黒な予想
それは考えつかなかったw