しかし海でも友達と従姉妹が楽しそうに泳いでた
泳ぎが苦手な俺はさとみとバレーしてた
夕方になって、流石に疲れた、もう帰ろうかってなった時に
さとみが「サプラーイズ!」って言って、車から花火を持ってきた
テンションだだ上がりの皆、さとみも鼻高々だった
手筒花火なんかは滅茶苦茶盛り上がった
この日初めて全員で遊んだ
夜が更けて花火も残り少なくなってきて、またグループに別れ始めた
やっぱり俺はさとみと居て、楽しそうにはしゃぐ従姉妹を見つめる事しかできなかった
俺が、ふとさとみに「喉渇いたな」って言うと気を利かせたのかジュースを買いに行ってくれた
一人になって、もう一度従姉妹を見てみるとなんと従姉妹も一人だった
線香花火を二本と、ライターを一個持って従姉妹に近づいた
俺「あれ、友達は?」
従姉妹「ん、ああ……何かジュース買いに行った」
俺「ホレ、勝負しようぜ」
従姉妹「…ええよ、望むところ」
さり気なく会話をする事に成功
話したい事は色々あったけど、踏み込んだ話はできず内容の無い会話ばかりしていた
少し話せただけで、しかも内容はさとみと話した事と変わらないのに
明らかに何かが違ったんだ
海をぼーっと見つめる従姉妹に、俺は見とれてて
その時「ああ、好きだなぁ」って思った
恥かしいんだけど、上手く言葉では言い表せない気持ちになった
従姉妹「なあ、何でずっとこっち見てるん?」
俺「!」
ここで俺が従姉妹を見つめているのがばれた
やるな、正解
出た言葉が「い、いや、綺麗だなーと思って」だった
もちろん頭の中では滅茶苦茶自分に馬鹿!落ち着け!と言い聞かせてた
従姉妹は、最初驚いたような顔をして、また海を見つめて
「…ああ、たしかに海キレーやもんなぁ」と言った
俺はここで合わせておけば良いものを、何を思ったか
「いや、お前が」と言ってしまった
ここまできたらいっそ言ってしまえ!という思いがあったのかもしれない
俺はああ、終わった…と思った
そしてしばらくして、やっぱり誤魔化そう、と考えた
俺「…なんてな、冗談な、冗談www」
従姉妹はそれを聴いた瞬間顔を少し上げて目を出して、無言で睨んできた
それにビビッて
俺「いや、ゴメン…綺麗なのはお前、恥かしかったけん誤魔化した」
と暴露した
我ながらとてつもなくカッコ悪いと思う
俺「…お前が綺麗………でした」
従姉妹「………」
また無言になる従姉妹、気まずくなって余所見をするとさとみと友達が俺たちをを覗いていた
余計恥かしくなった
ふいに、従姉妹が喋りだす
従姉妹「…本気?」
俺「ん、さっきの綺麗っての?なら本気」
従姉妹「………うん、ありがと」
俺はここで「うわああああ可愛いいいいいいいいい」と叫びたかった
調子に乗って、色々言い出した
俺「今日な、なんでずっと友達とおったん?」
従姉妹「………」
俺「お前友達の事好きなん?」
従姉妹「……違う」
俺「お前一日中一緒におったくせに」
従姉妹「だってアンタとさとみがイチャイチャするけんだろ!」
従姉妹「そんなん話したくても話せるわけないし!」
俺「あ………ゴメン」
一応謝りはしたけど、この時俺は従姉妹が友達を好きじゃないと解って有頂天だった
従姉妹「アンタずっと前からさとみとだけ連絡とってたんやろ?それも腹立つし」
従姉妹「それ以前に何で*高行ったんやし、普通こっち来るだろ!」
従姉妹「あの時も何も言わんとうやむやにするし!」
従姉妹「ってか今日やってさとみとばっかり楽しそうに話して、意味解らん!」
早口でダーッと言われたから、聞き取れたのはこれくらい
俺は従姉妹がこんな事考えてるなんて思いもしなかったから、ただ呆然として
俺「…ゴメン」
としかいえなかった
アマゾンで頼んどいてやったから履いとけ
俺はここで滅茶苦茶安心した、しかしそれも束の間
従姉妹「で?あの時何言おうとしとったん?」
俺「………あの時?」
従姉妹「は?何とぼけとん?中三の時の夏休み!うちで花火した時!」
俺「…あー、オッケーオッケー、解った」
従姉妹「で?何なん?」
俺「………」
緊張した、けど、ここしかないって思った
俺「………好き、多分」
従姉妹「え?誰が?誰を?」
俺「俺が、お前を」
従姉妹「多分って何?」
俺「…多分じゃない、絶対、ていうかめちゃめちゃ好き」
従姉妹「………うん、よろしい」
ここで「何?誰が?誰を?」「多分って何?」って詰め寄られたのは超ハッキリ覚えてる
従姉妹「ん?」
俺「いや、返事」
従姉妹「…んー………内緒」
俺「お前ふざけとんか!」
従姉妹「あはは、ゴメンゴメン、からかっただけ」
従姉妹「…アタシも好き、多分」
俺「多分?」
従姉妹「もーうっさいなー、絶対!滅茶苦茶大好き!これで良い?」
俺「…おう、よろしい」
この時は平静を保つのに必死だった
あの時のリベンジをできたのが嬉しかったし、両思いになれたのも嬉しかった
何より従姉妹が可愛過ぎた
青春やなー
帰りの車では、行きと同じグループ分けだったけど
大きく違うのは俺の隣に従姉妹が座ってたってところだった
従姉妹は俺にもたれかかってスースー寝息立てながら寝てて、俺はドキドキして固まってた
デートもしたし、お互いのどこが好きか、何故好きになったか、みたいな暴露大会もやった
ケンカは全くしなかった、でも従姉妹はケンカをしてみたいみたいで「ケンカごっこしよーでー」とか訳わからないこと言われた
卒業後は、従姉妹は大学進学、俺は製薬会社に就職、とそれぞれの道を歩んでいた
思ったより早く終わりそう、後1〜2日くらい
質問とかあれば、答えるかも
>>1の気持ち分かっててこれが目的だったのか
>>74の従姉妹の台詞の優ってとこアンタに脳内補完しといて
わからんけどさとみのお陰で付き合えたんだし、感謝してる
ジュース買いに行く時、さとみちゃんが友達を連れて行ったように思える
明日もよろしく
続きが気になって仕方ない
俺もこういう青春送りたかったなー
ごめん書き方が悪かった
野球部の子の家が車出してくれたってこと、後さとみもそう
ちなみにごちゃごちゃするかと思って省いたけど、その子とさとみの親も一緒だった
誤解させるような書き方してスマン
ここからの話は俺社会人、従姉妹大学生だな
俺の入った製薬会社はそこそこ給料も良くて、結構忙しい時もあるけどブラック何かじゃない
良い会社に入れたと思ってる
一方従姉妹は他県の大学へ行って、一人暮らし
入社1年目は慣れない生活に戸惑う事もあったけど
長期休みには従姉妹が帰って来て、お互い励ましあいながら頑張ってた
俺「ん?」
従姉妹「ちょーこっち来てー」
俺「どしたん?」
従姉妹「ん」
俺「……はい」
従姉妹「ん、よろしい」
従姉妹の「ん」は、ハグの合図だった
最初言われた時は何をしていいか解らなくて、従姉妹に理不尽に怒られた
俺「おいってお前……何?」
従姉妹「今日どっか行かんの?」
俺「…行きたいん?」
従姉妹「うん」
俺「…ほな行こうか、どこがいい?」
従姉妹「…優と一緒だったらどこでもいいー」
俺「ふーん」
従姉妹「………ツッコンでよ、滅茶苦茶恥かしいけんな、コレ」
中々会えないようになったからか
たまの二人きりの時間にはこんな風に甘えてきて、その分可愛さも増した
せっかく従姉妹が帰ってきてるのに会えない、という事も少なくなかった
すれ違いに焦りを感じていたし、その事でストレスも溜まっていたし、
何より俺が「会えない」と告げたときの
「…うん、解った……あ、仕事頑張れよ」
という返事を聞くのが辛かった
昔の従姉妹だったら怒ってただろうなーとか、もう何回断ったかなーとか、
色々考えているうちに罪悪感でムネがいっぱいになった
きっとこの頃から俺達の関係は狂い始めてたんだろう
極力従姉妹に合わせて休みを取るようにしていたため、合う頻度は2年目と変わらなかった
そして、中学以来全くしていなかったケンカをするようになった
従姉妹が、「…何か今日機嫌悪いな」とか「最近何かおかしいよ!」とか言いだす
もちろん俺はそんなつもりは毛頭ないから弁解する
しかし従姉妹は認めず「嘘!」「嘘じゃないって」「だって…!」「それは…!」
のような感じで水掛け論が始まって、ケンカ
その後一人になると、
何でもっと冷静になれなかったのか、また貴重な時間をケンカで潰してしまった、と自責の念にかられた
俺達の間にできた溝はどんどんどんどん深くなっていって、
その年の冬、俺達は悪い関係を修繕できないまま、別れた
いや、仕事だけでなく何もかもが鬱陶しくなって、
俺に気を使ってくれていた同僚や家族にも当たり散らかした
このままではダメだと思い、何とか従姉妹を忘れようとした
けど、二人で歩いた道を通るたび、一緒に行った場所を訪れるたびにアイツの事が思い出されて、
そのたびに心が痛んだ
俺の家の自室なんかもってのほかで、特に強い思い出が残ってる場所だった
マンションを借りて、初めての一人暮らし
忙しさで気が紛れるかもしれないと思っていたけど、そんな事はなく、
今までどおりの寂しさが俺を襲った
何をやっても俺の中には従姉妹がいて
どうしても従姉妹を忘れる事ができない、なら、もう従姉妹を嫌いになってやろうと思った
好きだと思うから辛い、だったらいっそ…という苦肉の策だった
従姉妹を恨むのは筋違いだし、情けない方法だと思う
けど意外なことに効果はあり、こうしたお陰で大分楽になったのも事実だった
この時はもうしてる
せつない
とは言っても、まだまだ下手糞の領域だと思うけど
で、正月に仲の良い同僚と初詣に行った
深夜とはいえお正月、初詣に来ている人はたくさんいた
俺がその人ごみを眺めていると、その中に従姉妹が居た
見間違いかと思って、もう一度見る
すると、もうその場所には居なかった
俺は同僚をおいて、さっき従姉妹が居た方向へ走った
従姉妹は直ぐに見つかった
従姉妹「!…あ、優!何で…ってそりゃそうか……どしたん?」
俺「ん、いや……えーっと…まあ、久しぶり…」
従姉妹「…うん、久しぶりやな」
俺「…誰と来たん?(従姉妹の)母さん?」
従姉妹「と、弟と」
俺「そっか……あの、ちょっと一緒に周らん?」
従姉妹「………うん、いいよ」
何も考えず突っ走った俺は、しどろもどろになりながらも従姉妹を誘った
俺「なあ」
従姉妹「ん?」
俺「…何か、最後ケンカ別れみたいになったやん」
従姉妹「…そうやなー…」
俺「あの後な、丁度一年くらいか、めっちゃ後悔した」
従姉妹「…」
俺「忘れようとしたり、嫌いになろうとしたりしたけど、無理だった」
従姉妹「…」
俺「…やっぱ俺お前の事好きやけん…今度は絶対幸せにするけん、俺ともう一回付き合ってほしい」
俺「それは、俺が悪かった、お前がせっかく会いに来てくれたのに仕事ばっかりやし、最低やな」
俺「でも今度はいける、何よりもお前を大切にするけん」
従姉妹「ん………私も、辛かった」
俺「…うん」
従姉妹「迷惑かけたらいかんかな、とか思って我慢しとったけど…アタシが間違っとった…」
従姉妹「…ずっと、もっとちゃんと話あったらよかったって…」
俺「…今度は話し合いしよう、何でも言い合って、本音言って」
従姉妹「…うん、うん、アタシも、好きだった…ずっと…こんなアタシで良かったら、もう一回付き合って…」
俺「うん、俺はお前がいい、お前意外考えられんけん」
従姉妹「…うん」
そういう訳で、俺と従姉妹はもう一度付き合う事になった
ちなみにこの後、従姉妹のお母さんに謝ったり、同僚に謝ったり、大変だった
俺の文章力が無かったせいで誤解を与えたり読み難かったりしたと思うけど
それでも読んでくれた人、レスしてくれた人ありがとう
高校3年の時、俺等から報告したわけじゃないけど
従姉妹と俺の母さんに同時期に聞かれて「付き合ってる」って答えた
そう
>>160からの正月は、今年の正月の事
>>164がこの正月になるのかな?
ちゃんと気持ちを伝えられるようになった>>1はカッコイイよ
早くプロポーズしろ。
ありがとう、お前のレスに大分励まされたよ
気持ちを言えたのは、今度こそお互いの気持ちを伝え合っていこうって思いの表れだと思う
早くないかw
まだ付き合って一週間くらいだぞw
生活の基盤はできてるんだから婚約しろ。
体感では凄く長く感じたのにな、字にするとこんだけなのかー
まあ結婚したいって願望はある
お互い落ち着いてきたらさらっと言うつもり
…ノーコメント
同僚は「まあ俺が強引に誘ったんやしな、でも嫌なら嫌って言えよー」って勘違いしてた
だからめっちゃ謝った後、誤解も解いた