空気読まずに投下します
母:当時20半ば。当時独身
兄:俺の兄
弟:俺。兄とは年子
馬鹿女:父親と同い年。大学の同期だったらしい
ちょっと特殊な環境なので多少のフェイク入れます
あと前振りが長くなります
鬱陶しかったらすみません
先に申し上げると、俺と兄は実の兄弟ですが父とは実は叔父甥の関係です
実父は俺たちが生まれる前に不慮の事故で死去
母はそのせいで身体をこわして俺たちを生んですぐに死亡
俺たちの祖父母は両方とも年老いてて子供を育てるのは難しい
親戚の誰が引き取るかってもめてた時にいの一番に「俺が引き取る」って
言ってくれたのが今の父(叔父)でした
当時の父(まだ叔父ですが)は親戚中に煙たがられたみたいな人だったらしく
酒たばこは当たり前で競馬・パチンコ・麻雀通いが日課
特定の恋人はつくらず仕事も何やってるのか分からない
そんな奴が子供二人も育てられるか(言い忘れましたが俺たち双子です)って話だったんですが
叔父は頑として聞かず俺たち2人を家につれて帰ったそうです
周りはどうせすぐ音を上げるとか思ってたみたいですが…
酒もたばこも全部やめ競馬やパチンコ関連の雑誌は全部資源ゴミ
仕事も家で出来るものに変えて
知り合いの主婦なんかに子育てのアドバイス貰いながら
毎日俺たちの面倒見てくれたそうです
俺たちが物心ついたときからそんなでしたから
俺たちは普通に父を慕ってましたし
親戚が意地悪で「昔はろくでなしだったー」みたいなこと言ってても
嘘だとしか思えなかったくらい
成人して初めて一緒に酒飲んだときに本人の口からそんなことぼそぼそ聞いて
マジだったのかと兄と二人で驚愕したくらいだった
ちなみに俺と兄は父のことを「親父」とか「父さん」って読んでる
ここからが本題
そんなわけで俺たち兄弟と父は貧乏ながら慎ましく仲良く暮らしてたんだけど
田舎だったせいもあって母親が居ないって結構虐められたりした
ご近所でも何かちょっと他の子と揉め事起こしたりすると「あの家庭はお母さんいないから」
みたいに言われたり
友達とかもなかなか出来ないしで幼稚園とかでも結構浮いてた希ガス
俺らもなんか自分の家が他と違うってわかりはじめて
お母さんとやらがいないことがちょっと不満だったりもしてた
でも父がすげえ頑張って働いてんのは小さいながらにわかってたし
一回兄が「なんでうちお母さんいないの?」みたいなこと言って父が硬直したことがあったから
話題にも出さなかった
ここから書きながらになるから遅くなるかも
そんなわけで俺ら貧乏ながら慎ましく暮らしてたんだけど
田舎暮らしってこともあって父子家庭(しかも父親が叔父)ってのが噂になって
幼稚園行ったら先生からは腫れ物扱い、他の保護者からは駄目な家庭みたいに言われて
それで他の同級生?からも「母親がいない」って随分からかわれた
俺らも俺らで自分の家が人と違うってのに今更気づいて
何で俺らにはお母さんがいないんだろうって思ってた
けど父がすげえ頑張って働いてんのは小さいながらわかってたし
一回兄が父と喧嘩して「お母さんのところに行く!」みたいなこと言って父を泣かしてからは
お母さんの話題なんて一度も出したことなかった
それに正直俺ら二人とも父親大好きだったから
お母さんとか別にいなくてもいいかなって普段は思ってくらい
で、そんな俺らが小学校入る前に会ったのが今の母
兄と2人で近所の商店街に買い物行ったときに
盛大にすっころんだ俺を見つけて家に上げて手当してくれたのがきっかけ
俺ら兄弟(特に俺)普段は凄い人見知りするんだけど
めちゃくちゃ良い人オーラ出てた母には何かべったりになった
んで用が無くなってもたまに母(このときは母じゃ無いが)の家遊びに行ったりして
父が母に手当にお礼をしにいったりしてるうちに
何か知らんが家族ぐるみの付き合いが出来てた
経営事情が思わしくなくて限界を感じてたらしい
父は父でこれから小学校になる息子2人のために外に出て仕事も考えてたようで
けど家に長いこと子供だけにするのはと悩んでいたそう
そういう事情もあって父と母は急接近して会って半年くらいでおつきあい開始
俺らもうめっちゃ大喜びw
お母さんが出来る!!しかも○○さん(母の名前)!みたいなww
それがあんな修羅場になろうとは誰も予想だにしていなかった…
未来の両親は週一ペースでデートしたり家族で遊びに行ったりしてた
その日もそんな感じで、行き先はみんな大好き夢の国
田舎者だったから俺ら兄弟大はしゃぎww
電車乗り継ぐの暑いし疲れるしだったけどテンションマッハww
やっとの思いで舞浜ついてさーミッ○ーだ○ナルドだーって思ったらwww
馬鹿女「×君!?(父の名前)×君じゃない!?」
俺と兄の第一印象は「誰だこのけばい人」だったwww
ただ服装が真っ赤で唇も真っ赤でその印象しか俺は覚えてない
兄が言うには「香水くさかった」そうだけど俺はそこまで覚えてない
名前も聞いた筈だけど覚えてないので此処では「馬鹿女」で通します
以下、おおざっぱなやりとり
馬鹿女「×君覚えてない!?私馬鹿女!ほら大学の…」
父「あ?あー……そういやいたっけ?」
母「(不思議そうだったのが大学と聞いて納得した顔)」
馬鹿女「いたっけじゃないわよ!酷いじゃない!」
父「えーと」
馬鹿女「っていうか×君今更何の用なの?私もう待ちくたびれて別の人いるのよ?
もう結婚して欲しいって言われてて…あ、でも×君がその気ならふじこふじこ」
なんかずっと馬鹿女のターンwwだった
当時消1で実は馬鹿女がまくし立ててること3割もわからなかったんだが
後で聞いたら父と馬鹿女は間違いなく大学時代付き合ってたことがあるらしく
数年前に改めて父から聞いた話では↑みたいなことを言ってたらしい
ノーリアクションな父にじれた馬鹿女、此処でやっと母と俺らの存在に気づく
馬鹿女「ちょっと×君なにこの糞ガキ(これははっきり覚えてる)と女!
まさか浮気とkqあwせでftgyふじこlp」
浮気も何も父と馬鹿女はこの時点で付き合ってもいない
父と馬鹿女が関係してたのは学生時代のほんの一時だけだったそうで
(父は明言してなかったが多分セフレみたいな関係だったんだと思う)
どうやら父的にはとっくに分かれて精算済みだったのを
馬鹿女は認めてなかったようだ
とりあえず人目につくから移動しようって言っても馬鹿女は聞かない
馬鹿女の金切り声のせいで他の家族連れもこっち見てて恥ずかしかった
父が何とか宥めようとしても話を聞かない
お互いが言ってることは↓みたいな感じ
父「関係は大学でとっくに切れてる。将来の約束をした覚えもないしこっちはそっちの連絡先も知らない」
馬鹿女「×君はまだ私のことが好き。そこのあばずれ(母のこと)とガキなんか気にしないで気持ちに素直になって」
けばいだけの女だと思ってたがメンヘラだったらしい
けど馬鹿女が母を指さして何か悪いこと言ってるってのはわかったので
当時から女の子とも平気で喧嘩してた兄が先に動いた
捨て身タックルで両親から女を引き離し
尻餅ついてまたふじこった女に絶叫
兄「うるせーばばあ!余所者くせに父さんと母さんの邪魔すんな!!」
周囲の空気はこれで「仲むつまじい家族を私怨で引きはがそうとしてる
勘違いした馬鹿な女」を見るものへと変わった(と思う)
それから後はあんまり覚えてないが馬鹿女は逃げ去り
俺たち家族は楽しく夢の国に入って人混みにもまれながら遊び回りましたとさ
やたらと家の電話が鳴るようになったり郵便物に髪の毛が入った封筒が混ざってたり
電話に出たら出たで「糞ガキ!」とか「×君を返せ!!とかそんなんばっか
父が電話に出ると甘えた声で「ねえやり直そう?」みたいなことを言ってた気がする
何回か家に押しかけられて父が「警察呼ぶぞ!!」って追い返したこともある
許せないのがどうやって調べたのか母の店にまで迷惑かけたこと
たまたま来てた常連客がいる前で母を浮気者とかあばずれとか散々罵ったそうだ
挙げ句の果てに母に向かって中身の入ったビール瓶をたたきつけようとしたらしい
母は直撃は食らわなかったがビールもろに浴びてガラスで顔を切った
更にたまたま遊びに来ていた兄にもビールがかかる
此処で普段は温厚な母がぷちん
馬鹿女に盛大な平手をぶちかまし舌戦で応酬
母「私はまだしも小さい子に危害を加えるなんて許せない」
母「貴方と×さんの間に何があったのかは存じませんけど、
今は私がおつきあいさせて貰ってるんです」
母「×さんのお子さんだって私を好きでいてくれているし、
貴方と違って私は×さんは勿論子供達も愛しています」
母「昔はただの学生でも×さんは今二児の父親なんです
×さんの宝物を糞ガキ呼ばわりするような人に×さんは渡せません」
これで馬鹿女がファビョってるところに警察が到着
↑の母の勇姿wを教えてくれた客が通報してくれたそうです
馬鹿女は逮捕されて後に檻のついた病院に入れられたとか聞いたが詳細は知りません
双子です
改めて書くとそんな修羅場でもないですねw
4月から俺と兄は社会人になるんですが、荷物の整理してたらつい思い出したので
記念にカキコしてみました
父と母は俺たちが2年生になる前にきちんと結婚
ご近所がうるさかったのでそれを機に都会の方引っ越し(母は店をたたみました)
今は家族幸せに暮らしています
両親鴛鴦夫婦で幸せそうですが式をあげてない(養育費が必要だったので)ので
俺たちでお金ためて5年以内に式を挙げて貰おうと画策中ww
随分長くなってしまいましたが支援頂いてありがたかったです
聞いてくれてありがとうございました
素敵なご両親だ。
俺と兄は双子です
最初の「年子」ってのはフェイクのつもりで自分で書いたのに
書きためてる最中にすっかり忘れてしまったという…
カキコ初心者丸出しで済みません
以上、名無しに戻ります
すごいご両親だ
>>597兄弟がとてもよい青年に育ったことで恩が返せたね
久しぶりにドラマ並みのしかもスカッとするいい話だった
親子ともどもお幸せに~