欲しいものがある。と親に許可をもらったが
若干その理由に納得してない節が見られたからだ。
「何が欲しかったの?」
と言われ、その時は咄嗟に買ったばかりの携帯を見せた。
「買ったならもうバイトしなくていいんじゃない?」
という質問には毎月の料金がいるから。
と答えていたが、それでも僕がお金をためている事に気付き始めたようで
これ以上バイトを増やそうものならもう言い逃れもできない。
・・・冬休みより、この話知ってる女.子.増えてる。
犯人は
「ぶひwサーセンww」
やはり貴様か。
坂倉母「・・・・・・・・・・・・・」
母ちゃん「とにかく、私達はてめえらみたいな奴らは絶対許せねえ。
いいな?今後この子にちょっとでも暴力振るってみろ!
私が刹しにきてやる!!」
板倉母「・・・・・すいませんでした。」
やっと坂倉母がロを開いた。
母ちゃんとホンダ母は
ケラケラと笑いながら歩いている。
「あっついわね〜。お肌によくないね。」
「もう年だし、お手入れ欠かすと、即響くもんね」
なんて、どっかに買い物に行くような顔して
ズンズンと突き進んでいく。
俺と本田は、一度虐待オヤジの恐怖を味わっている。
二人とも口には出さないが怖かった。
怖かったんだが・・・
あまりにも普通な母親の背中を見てたら
なんか行ける気がしてくるから不思議だ。
俺「・・・なんか母ちゃんとおばさん・・・すげえな・・
怖くねえのかな?」
本田「なぁ・・・なんであんな平気な顔してるんだろ?
大人になったらああなれんのかな?」
俺らは不思議な感覚と奇妙な安堵感を抱えながら
母親の背中を追いかけていった。
保守頼む!!!!
誰かに聞いて欲しかった。
俺だけじゃ抱えきれないし誰かに力になって欲しかった。
本田は幼稚園からの幼馴染で仲もよく
泊まりにいったりきてたりしてたほど。
小学校4年生の時に家出を画策し
夜中に抜け出して警察に補導されたり
祭りの最中に爆竹をぶっぱなして大騒ぎにさせたりと
一緒にバカをやってきた仲間。
同時に柔道を小学校4年から始め
喧嘩もなかなか強く
性格も豪快だったこいつに相談した。
話を聞いた本田は俺にこう伝えた。
「んじゃさ、俺とその坂倉と1と・・・
ん〜、もう一人は俺が見つけるわ。
相手は大人だし4人掛かりでさ。
その親父をボコボコにしよう !」
当時特に好きな子がいたわけでもないが
「もしかしたら告白されるんじゃねえか?」とか
バカな脳内シュミレーションを繰り返し
前日はなかなか寝付けずにいた。
そして修学旅行当日。
バスに揺られ、俺達は旅館に着く。
そして旅館に着くなり
いきなりハイキングに行くと教師達が言い出す。
坂倉「どうする?めんどくせえしバっくれる?」
俺「いや、無理だろ〜。絶対点呼取るし。
めんどくせえけど行こうぜ〜。」
女子1・2・3「坂倉君〜!」
俺「ダメ?どういう事ですか⁉事故ってなんですか⁉」
彼女母親「ひき逃げで…私もどうしていいのか…」
俺「ひき逃げ…?」