しかも私にたどり着くまでに親友どころか「誰だこの人」レベルの知人にも連絡先を聞いて回っていたらしく「誰かがあなたを探してる」「なんか変な感じの人」「名乗らないし。危ないかも」と毎日のように注意喚起が来て気が気じゃなかったこと
しかも私にたどり着くまでに親友どころか「誰だこの人」レベルの知人にも連絡先を聞いて回っていたらしく「誰かがあなたを探してる」「なんか変な感じの人」「名乗らないし。危ないかも」と毎日のように注意喚起が来て気が気じゃなかったこと
友達と二人で釣りに行って釣っていたら隣のおっさんが海に落ちた。
釣り歴が長かったから当然海に落ちた時の対処法とか俺らは知っていた。
すぐに浮遊物を投げ込んだ。
このときはベースが遠かったからおっさんのクーラーボックスをひっくり返して投げ込んだ。
おっさんもおっさんで対応を知っていたみたいだからありがとうってクーラーボックスを掴んで浮かび上がりひと段落。
俺と友人がロープを取ってきますってベースに戻って水汲み用のロープと自分たちのクーラーボックスを引っ掴んで戻った。
既におっさんは防波堤からはるか遠くに流されていた。
わずか30秒も経たない間の出来事。
くじ運がよく、ジャンケンも強く、クラス替えでいつもいい担任に当たり、テストのヤマも百発百中とまでは言わんが八割くらい当て、ヤンキーにからまれるだのちょっとした災害だのはすべて回避し、自分でも強運の自覚があるため、態度が堂々としていて自信にあふれ、人気者だった。
社会人1年目、大学時代から住んでたアパートが火事で住めなくなった。
急遽部屋探しをすることになったんだが、丁度職場で独身寮新設予定だったので、あと半年待てば入れると知り、それまでの繋ぎだから安けりゃいいやって思ってた。
ていうか、放水で色々ダメになって、買い替えるのに金がかかって住めればOKぐらいに金が無かった。
と言う事情を話して相談した不動産屋が紹介してくれたのがその物件。
最初に告知はあった。
詳しい話は聞いても教えて貰えなかったけど、人が氏んだ部屋だと聞いていた。
元々そこも古いアパートだし、リフォームなんてしてなかった。
ただ1枚だけ不自然に畳が新しかった。
なのでそのきれいな畳だけ避けて暮らしていた。