























その日は店長が体調よろしくないということで、夕方前に店じまい
「あー 今月の儲け少なくなるなあ」と思いながら歩いていると、陽気な親父さんとバッタリ
「良い機会だ、飲みに行こう」となって、隣町のちょっと御高めな店で良い酒を久々に味わった
親父さんの奢りだったのもあるかも
本人から聞いたのか、共通の友人から聞いたのかあやふやだけど、その子は物心つく前にお母さんが亡くなっていて、父親に育てられたみたいな話は耳にした事があった。
式後に聞いた話だけど、何かの映画か小説かであった、余命を知った母親がまだ小さい子供のためにビデオメッセージを残すみたいな事をその子の母親もやってたそうだ。
と言っても何百本もって訳じゃなく、絵本を読み聞かせるビデオや、小学校卒業ぐらいまでの毎年の誕生日メッセージぐらいだったらしい。
俺は、嫁が大学卒業してすぐに結婚した。
嫁とは、嫁が大学在学中から付き合っていた。
出会いは合コンだった。
その時から嫁は、気配りのできる良い子だった。
付き合い始めて初めてのデートは、双方ハイキングが趣味だったので近くにある山に一緒に行くことになった。
俺はいつも通りにぎりめしを買えばいいやと思っていたので、昼飯は準備していなかった。
でも、嫁が「こういうこともあろうかと」と弁当箱を二つ取り出した。
この弁当がまた美味かった。
内容としては、オーソドックスなもの(卵やき・から揚げ・おにぎり・煮物)なのに、卵焼きはたっぷりの出汁がきいてふんわり美味しく、から揚げはスパイシーで外はカリっと中はジューシー。
煮物はメリハリの効いた味で、冷えてても美味しい弁当だった。
3年間付き合って、いかに嫁が気の効く良いひとで、飯もうまくて綺麗好きでってのを思い知った。
同じクラスにちょっとギ.ャ.ルっぽいけどお洒落で性格も明るいAという女子がいた
スタイル抜群で会話も面白く、顔は秋元梢っぽい美人だったんだが、神様も意地悪をするもので、オデコがボコッと出ていた
言い方は悪いが、コブダイみたいな感じ
そのせいで、彼氏ができないのが相当悩みだったみたい
みんな彼氏いるのに私だけ惨めと学校でも愚痴っていた
私は別のグループでそんなに話したこともなかったけど喪女にも優しい良い子で、男は見る目ないなと思ったけど、本当にすごいオデコだったから、仮に顔がすごいイケメンであのオデコって人に迫られたら無理だろうとも思う
それぐらいのオデコだった
顔が綺麗だったから余計に可哀想だった
まあ特に深く関わることもなく卒業して去年、クラスメイトで彼女と近い職場で働くBと会う機会があり、思い出話のついでに彼女のその後を知った