

























収穫して終わると
あんたの所の畑が汚れて迷惑してる、早く片付けろって後片付けをさせられたり
これが三年間続いたので、去年の夏に仕返ししてやった
去年も色々植えてたので、そろそろ実がつくなって頃に全部刈り取ってやった
小坊のころね
お金ないから質素な暮らししてたんよ、当時
周りもそんな変わらんかったけど、近くに新興団地が造成されてさ
そんで新しい住人が増えた
俺と同年代の子も増えた
実は造成のときに土地(田畑)売ったからそれなりに小金持ちになったらしいけど
親はそのお金は将来の俺のためって思って貯金してて、生活水準あまり変えなかった
風呂が薪じゃなくなったくらいかなー
どうやらシフトをDにしたまま車から降り
100メートル近くの直線道路を無人の車が自走し
行き止まりの先にある畑に突っ込んで止まったらしい
当時、東京から夏休みに来ていた私を祖父が珍しく畑仕事に連れ出し、昼食の時に初めて戦時中の話をしてくれた
自宅に帰って、それから8日後に祖父は老衰で亡くなった
私と幼稚園児の妹は後部座席に乗っていた
40年近く前の話なのでチャイルドシートなんてもちろんない
私は眠くてウトウト、妹はドライブ大好きっ子だったから窓にかじりついてひたすら景色を眺めてたと思う
夢うつつに「ガチャッ!バタン!」という音を聞いて目がさめたのと父が「ん?なんだ今の?」と言ったのが同じぐらいのタイミングだった
なんかおかしいなと思いつつふと気がついたら妹がいない
私の伯父(母の血の繋がらない兄)は馬鹿な人で、女に騙される人だった
最初の奥さんに騙されてるとも知らずに言われるがまま行動し、結果伯父は両親(私の祖父母)を騙すことになって、気づけば祖父母は知らぬ間に家も貯金も伯父奥に持ち逃げされて借金500万抱える羽目になった