うちは両親と姉妹の4人暮らし。
姉…大学生。美人でモデル体型。性格は天然甘えたがりで超モテる。女友達も多い。
私…高校生。当時はデブ、顔も地味な内向的オタク。当然喪女。勉強はそこそこ。
こんな感じで正反対だが仲は良かった。
うちは両親と姉妹の4人暮らし。
姉…大学生。美人でモデル体型。性格は天然甘えたがりで超モテる。女友達も多い。
私…高校生。当時はデブ、顔も地味な内向的オタク。当然喪女。勉強はそこそこ。
こんな感じで正反対だが仲は良かった。
その後高校時代のグループの子がみんな都合でこれないけど一人でも大丈夫かと電話があったので、実家に帰省するついでなので構わないよと返事もしたら20代独身女性が少ないので手間で悪いけど、振袖で来てくれる?と頼まれてそれも了承した。
当日朝早くから美容院で着付けして、結婚式場に行って受付しようとしたら私の名前が無かった。
受け付けは職場の人たちだとかで、びっくりして固まっている私を見かねてわざわざ新婦の親族に確認に行ってくれた。
新婦のお母さんは、高校時代お互いの家に遊びに行ったりして顔見知り。
私の姿を見て「東京から来てくれたのにごめんなさい。」と平謝り。
新婦のお母さんが、最後に招待リストを見たときには私の名前があったそうなので、式場のミスだろうとプランナー呼びつけて、席を急遽作ってくれることに。
坂倉母「・・・・・・・・・・・・・」
母ちゃん「とにかく、私達はてめえらみたいな奴らは絶対許せねえ。
いいな?今後この子にちょっとでも暴力振るってみろ!
私が刹しにきてやる!!」
板倉母「・・・・・すいませんでした。」
やっと坂倉母がロを開いた。
母ちゃんとホンダ母は
ケラケラと笑いながら歩いている。
「あっついわね〜。お肌によくないね。」
「もう年だし、お手入れ欠かすと、即響くもんね」
なんて、どっかに買い物に行くような顔して
ズンズンと突き進んでいく。
俺と本田は、一度虐待オヤジの恐怖を味わっている。
二人とも口には出さないが怖かった。
怖かったんだが・・・
あまりにも普通な母親の背中を見てたら
なんか行ける気がしてくるから不思議だ。
俺「・・・なんか母ちゃんとおばさん・・・すげえな・・
怖くねえのかな?」
本田「なぁ・・・なんであんな平気な顔してるんだろ?
大人になったらああなれんのかな?」
俺らは不思議な感覚と奇妙な安堵感を抱えながら
母親の背中を追いかけていった。
保守頼む!!!!
誰かに聞いて欲しかった。
俺だけじゃ抱えきれないし誰かに力になって欲しかった。
本田は幼稚園からの幼馴染で仲もよく
泊まりにいったりきてたりしてたほど。
小学校4年生の時に家出を画策し
夜中に抜け出して警察に補導されたり
祭りの最中に爆竹をぶっぱなして大騒ぎにさせたりと
一緒にバカをやってきた仲間。
同時に柔道を小学校4年から始め
喧嘩もなかなか強く
性格も豪快だったこいつに相談した。
話を聞いた本田は俺にこう伝えた。
「んじゃさ、俺とその坂倉と1と・・・
ん〜、もう一人は俺が見つけるわ。
相手は大人だし4人掛かりでさ。
その親父をボコボコにしよう !」
当時特に好きな子がいたわけでもないが
「もしかしたら告白されるんじゃねえか?」とか
バカな脳内シュミレーションを繰り返し
前日はなかなか寝付けずにいた。
そして修学旅行当日。
バスに揺られ、俺達は旅館に着く。
そして旅館に着くなり
いきなりハイキングに行くと教師達が言い出す。
坂倉「どうする?めんどくせえしバっくれる?」
俺「いや、無理だろ〜。絶対点呼取るし。
めんどくせえけど行こうぜ〜。」
女子1・2・3「坂倉君〜!」