クラスメイトの親に俺の親が挨拶していると、クラスメイトAの父親と俺の父親がお互い「あ」という顔をした。
父親同士が中学時代のクラスメイトだった。
その日から、A父がちょくちょく家に来るようになった。
夕飯時に来て、親父とビール飲んでちょっとつまんで帰っていく感じ。
A父は片腕が不自由だった。ちょっと特徴ある障害だからここは省略する。
ある時A父が、どういう話の流れか親父に向かって「今さらお前の腕なんかもらってもな〜、もっと若いのがいいよ」と言った。
そしてA父は俺に向かって「×年×月×日の新聞見てみな」と言った。
俺はその日付を何となくノートの端っこにメモって、すぐ忘れた。
そんな昔の新聞見れネーヨと思ったし。
それからしばらく経って、母がA父の来訪を快く思ってないのを知った。
俺はあの日のことを思い出し、日付のメモを母に見せた。
そこから怒涛のように色々起きて、両親が離婚して俺は母実家に引っ越した。